合格するために必要な学習時間は?
インテリアコーディネーター試験など、難易度が高めの資格試験に合格するには200時間は費やさないといけないと聞きます。
毎日1時間勉強するとして、勉強できない日もあると考えると、8か月くらいの期間があれば余裕をもったスケジュールになります。
ただ、「インテリアって興味はあるけど初めて」という人と「仕事場がインテリアや建築に関係がある」という人では理解度が違うので、「まったく初めて」という人は、勉強時間を300~400時間は取るのが望ましいでしょう。
試験対策の通信講座を見ても、半年前後を目安にスケジュールを組んでいるパターンが多いようです。
ただし、これは1日30分から1時間程度勉強した場合の期間ですので、もっと時間を費やせるのであれば半年以下でも十分合格を狙えるのではないでしょうか。
勉強にかけた日数よりも、かけた時間が重要なのです!
なぜ、300時間も勉強時間が必要なのか?
それは、試験範囲が想像以上に広いため。
インテリアコーディネーターの歴史や仕事といった基礎知識から始まり、建築構造や住宅設備、法律や制度についても勉強しなければいけません。
公益社団法人インテリア産業協会のHPに、一次試験の範囲と審査基準が記載されています。
1. インテリアコーディネーターの誕⽣とその背景に関すること
インテリアコーディネーター誕⽣の背景となった住まいへの意識変化や住宅・インテリア産業の発展の経過、その後のインテリア産業の進展とインテリアコーディネーターの職域の拡⼤等に関する基礎知識を有していること。
2. インテリアコーディネーターの仕事に関すること
インテリアコーディネーターとしての役割、職能、必要な実務内容・⼿順および職域等に関する基礎知識を有していること。
3. インテリアの歴史に関すること
古代から現代に⾄る⽇本及び⻄洋のインテリアの歴史に関する基礎知識を有していること。
4. インテリアコーディネーションの計画に関すること
インテリアコーディネーションのための基本的な検討事項(⽣活像、規模計画、⼨法計画、⼈間⼯学、造形原理、⾊彩計画、安全計画、性能計画、維持管理)、⽣活場⾯の構成⼿法、リフォームの計画等に関する基礎知識を有していること。
5. インテリアエレメント・関連エレメントに関すること
インテリアエレメント(住宅家具、造作部品、システム・ユニット製品、ウインドートリートメント、カーペット、インテリアオーナメント等)、各種品質表⽰、エクステリアエレメント等に関する基礎知識を有していること。
6. インテリアの構造・構法と仕上げに関すること
建築の構造・構法、インテリア(床・壁・天井)の構法、造作と造作材、機能材料と構法、建具、仕上げ材と仕上げ等に関する基礎知識を有していること。
7. 環境と設備に関すること
室内環境(熱、湿気、換気・通⾵、⾳、光)、住宅設備(給排⽔、換気・空調、⾃然エネルギー、電気、照明、⽔回り設備機器)に関する基礎知識を有していること。
8. インテリアコーディネーションの表現に関すること
建築設計図書、⼆次元・三次元表現技法、CAD表現・レンダリング、プレゼンテーションに関する基礎知識を有していること。
9. インテリア関連の法規、規格、制度に関すること
インテリアに関連する建築・住宅、省エネ・環境・リサイクル、⾼齢者・障害者配慮、品質・安全性等分野の法規制・規格・制度・表⽰に関する基礎知識を有していること。
これを見るだけでも、試験に出題される範囲が多い、また、初学者の方には、聞きなれない用語も多いことも分かります。
初学者の方に学習時間が多く必要なのは、この普段聞きなれない用語を自分のものにするまで時間がかかるからといった理由もあります。
画像や図なしで、文字だけで記載されている分からない用語をインターネットで画像検索したり、ホームセンターに行って実物を見てみるなど、自分のものにするにはかなりの時間がかかります。
学習計画のポイント
インテリアコーディネーター試験の一次日程は毎年10月なので、そこに照準を合わせて勉強スケジュールを組むことになります。
仕事や家庭などの用事もあると思いますので、決める際は無理なく確実に試験範囲を終わらせられるスケジュール作りをしましょう。
あまり詰めすぎると緊急の用事で時間が足りなくなったり、勉強量の多さに心が折れてしまったり、精神的負担が大きくなります。
トータルの学習期間があまりに長過ぎるとモチベーションの維持が大変ですし、短すぎると毎日の学習時間が長くなり、負担を感じてしまいます。自分はどの程度のペースだと無理なく勉強を進めることが出来るか考えてみてください。
勉強時間の目安:300~400時間(一次150~250時間・二次150時間)
あくまでも目安です。インテリア業界経験の有無や受験勉強経験など個人差にもよります。
例えば・・・
一次試験までの6ヶ月で200時間を勉強する場合、月平均学習時間は約34時間です。平日1時間勉強する日が14日で14時間。休日にガッツリ5時間勉強する日が4日で20時間。これで合計34時間になります。
通勤時間やランチタイムなどの隙間時間を活用するのもアリですよね!
これなら日中フルタイムで仕事をしている人でも、なんとか勉強時間を確保できそうな気がしませんか?
このスケジュールであれば、4月から1次試験の学習をスタートすることになります。
5月~始める方は、平日に勉強する日を増やしたり、平日の学習時間を1➡1.5時間にすれば、学習時間を十分にとることができます!
個人差はありますが、初学者の方は6月中には取り掛かるとよいでしょう。
最難関の二次試験では、論文とプレゼンテーション問題が出題されます。基礎知識はもちろん、実践能力が求められますので一次試験とは違ったハードさがあります。
10月の一次試験から約2か月後に二次試験が行われますので、二次試験対策をどのタイミングで始めるかもポイントです。
ハードルの高い二次試験だけ通信講座に頼るという手もあります!
● 通信講座の選び方や比較についてはこちらの記事をどうぞ。
⇒IC通信講座のおすすめの会社を徹底比較(サポート体制の比較)
年に1回しか受験のチャンスがないから
インテリアコーディネーター試験は大学受験と同じく、年に1回の大勝負!
体調が悪くても、たまたま運悪く苦手な問題が多くても、仕事の忙しい時期が重なっても、一次試験は10月にしか受けられません。
受験当日がベストな状態になるよう、学習の山を調整する必要があります。
逆にいうと、これがうまくいけば合格はぐっと近づくでしょう!
独学で勉強してみようと思っている方へ。
独学で学習する場合は、過去問題集を購入して模範解答を参考しながら製図を練習する方法をオススメします。
独学で勉強してみようと思っている方はこちらの記事もどうぞ。
⇒インテリアコーディネーターを独学で勉強したブログ
未経験者でもしっかり勉強すれば合格できる試験なので、ぜひチャレンジしてみて下さい!!